雷は年間で数十人の死傷者を出す自然災害です。正しい知識と行動で命を守ることができます。落雷の前兆サインから、屋外・屋内での正しい避難方法まで解説します。
落雷のエネルギーは1億ボルト以上、電流は2万〜3万アンペアに達することがあります。直撃を受けた場合の致死率は非常に高く、生存しても重篤な後遺症が残ることがあります。
積乱雲(入道雲)が発達すると雷が発生します。以下のサインに気づいたら速やかに避難を開始してください。
頑丈な建物や自動車(オープンカーは不可)の中が最も安全です。車はファラデーケージの役割を果たし、落雷があっても電流が車体表面を流れて人体への影響を最小限にします。
近くに避難できる建物がない場合は、できるだけ低い場所へ移動し、両足を揃えてしゃがみます(雷しゃがみ)。両手で耳をふさぎ、目を閉じましょう。地面に寝転がるのはNGです(地電流の影響を受けやすい)。
稜線・山頂は特に危険です。雷が近づいたら速やかに山頂・稜線を離れ、山小屋や岩陰に避難します。登山計画では午前中に山頂を目指し、午後の雷リスクを避けることが重要です。
建物内は比較的安全ですが、雷が激しいときは以下の点に注意してください。
| NG行動 | 理由 |
|---|---|
| 木の下に避難する | 木は落雷を引き寄せやすく、側撃雷(木から人に流れる電流)で死亡する事故が多い |
| 傘・釣り竿・ゴルフクラブを持つ | 金属棒が避雷針の役割をして落雷のリスクが上がる |
| 地面に寝転がる | 地電流の影響を受けやすく、広い面積で電流を受けてしまう |
| 高い建物・鉄塔の近くに立つ | 側撃雷のリスクがある(安全距離は高さの2倍以上) |
| 集団でかたまる | 一度の落雷で複数人が被害を受ける可能性がある |
| 「まだ大丈夫」と様子を見る | 雷は予告なく急接近する。遠雷が聞こえたら即避難 |
光(稲光)と音(雷鳴)の時間差から、雷の距離をおおよそ計算できます。
計算式:時間差(秒)÷ 3 ≒ 距離(km)
例えば稲光から3秒後に雷鳴が聞こえた場合、約1km先に落雷しています。時間差が3秒以下(1km以内)になったら極めて危険です。雷鳴が聞こえなくても稲光が見えたら避難を開始してください。